コロナウィルスや環境の変化に対して疑問や不安を抱える子供はもちろん多く、かといって小学生くらいの小さな子供に何をどう説明すれば良いのか、彼らの不安にどう対処すれば良いのか戸惑う親御さんも多いように見受けます。
そこでこの記事では、アメリカの様々な心理セラピストが提案している【子供にコロナウィルスを説明する方法と不安への対処法】を紹介したいと思います。*ちなみにこの記事で紹介する子供は、小学生ぐらいの年齢を想定しています。
子供にコロナウィルスをどう説明すれば良いのか?
子供にコロナウィルスの話を説明する時、出来る限り子供に不安を与えないことが大切です。コロナウィルスの脅威についてではなく、1)お医者さんや研究者が今解決方法を探るために奮闘していること、2)コロナウィルスに感染しないためにどのような対策が取れるかということ、3)親をはじめ大人がコロナウィルスから子供達を守るために尽力していること、を強調して話すようにしましょう。
子供がどのような情報やニュースを見聞きしているのか、注視しましょう。そして、子供の耳に入る情報を必要最低限なものに制限することも必要です。
コロナウィルスに関して子供と話す時、どのような情報を既に知っているのか、どのような印象を持っているのか、子供の目線を理解した上で対話するようにしましょう。
コロナウィルスやそれに伴う学校閉鎖や外出禁止に対して、喜怒哀楽、様々な感情を抱いてしまっても良いのだと伝えることも大切です。せっかく楽しみにしていた学校行事や予定事、友達との楽しい時間を奪われ、コロナウィルスに対して大きな苛立ちや怒りを抱える時があっても、ニュースで感染者の悲しい知らせを聞いて自分の感情を閉じ込めてしまう子供も。この状況に様々な感情を抱いてしまうのは普通のことなのだ、という認知が大人からされるだけでも大分気分が楽になる子供もいます。
こちらのビデオでは、子供向けアニメでコロナウィルスを分かりやすく説明しています。
こちらのビデオでは、日本語でわかりやすく説明された子供向けコロナウィルス予防対策法が紹介されています。
子供の不安を解消するための対処法
それでは、子供の不安を少しでも解消するために大人が出来る工夫とはどのようなものがあるのでしょうか?以下の3つを試してみてください。
⒈ 規則正しいスケジュールを作る:
学校閉鎖・外出禁止に伴い、毎日のスケジュールがぐちゃぐちゃになってしまう家庭も多いでしょう。スケジュールの無い生活というのは、子供にとって大きな不安材料となります。
細かい時間指定付きのスケジュールとまではいかなくても、毎日することを順番立ててみたり、それを目に見える形(スケジュール表等)にしてみるだけでも、子供の不安を減らす効果があります。
⒉ 人との繋がりを出来るだけ増やす機会を作る:
子供にとって、人との交流や社会生活というのはとても大切です。オンラインビデオチャットが発達した今だからこそ出来る、顔を見ながらのオンライン通話を友達の間で出来るよう取り計らってあげましょう。
また、家族がずっと一緒にいる機会が増える今だからこそ、家族の思い出作りも兼ねて一緒にボードゲームをして過ごしたり家のDIY仕事を一緒にしたりするのも良いかもしれません。
⒊ タスクを与える:
子供にとって学校に通うことは仕事のようなもの。自分がやるべきことがあるというのは、大きな安心材料にもなり、また、環境に大きく流されやすい今の状況において自分のやりがいや立ち位置を確保することはエンパワメントにも繋がります。
例えば、朝ごはん担当だったり、お風呂掃除担当だったり、家事の中で子供が出来ることを役割を決めてお願いすることや、または、絵を描くのが好きな子には一日一枚絵を描かせることを日課にしたり、文章書きが得意な子には、一日の中で起きた家族のやり取りや出来事を面白おかしく日記に書き留める書記係を課したり、その子の特性に合わせて、その子がやる気を持って取り組める仕事を与えることは不安を解消するたに一役買います。
おわりに
大人でさえも正確に理解がし切れていないコロナウィルスは、ここ数週間で生活環境ががらりと変わってしまった子供達にとってとても不安な存在です。
出来ることが限られる状況だからこそ、絶望感や希望が感じられない人も増えているように思います。そのため、自分の与えられた環境の中で、出来ることを見つけること、そしてそれをやりくりする体験をすること、それは今後ウィルスの問題が収束した後にも、その子達の大きな資産となることでしょう。
大変な状況ですが、この記事が少しでも皆さんのお役に立てますように。もしパニックアタックなど、お子さんの不安が落ち着きを取り戻せず対処し切れないほど深刻な場合は、ぜひ心理の専門家、または当ウェブサイトにお問い合わせください。
クロスカルチャーコンサルタント・BUNKAIWAのヤスでした。
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